エンジニアリングのキャリアを歩み始めて2年が経過し、私はなぜこのタイミングでコンピュータサイエンスの根本に立ち返ることを選んだのか、その動機を皆さんと共有したいと思います。
この決断を下すに至った主な理由は、"世界一流エンジニアの思考法"という一冊の本にあります。著者はマイクロソフト社でAzure Functionsチームに所属し、クラウドサービス開発に従事しています。自らを「三流」と謙遜する彼ですが、その仕事ぶりや思考方法は、私にとって非常に尊敬すべきものです。
特に共感したのは、著者が同僚にアーキテクチャの理解方法を尋ねたエピソードです。彼らは内部教育用のビデオを何度も視聴し、複雑なマイクロサービスを徐々に理解していきました。見かけ上の理解の速さは、実際には時間をかけて基礎を固め、既に理解した内容が頭に残っているためです。
この本から学んだ「理解には時間がかかる」という考え方に、私は深く共感しました。基礎練習は誰にでも実践可能ですが、真の理解を得るには時間が必要です。理解とは、内容の構造を把握し、他人に説明できるレベルに達すること、及び、その知識を応用できることを意味します。
この習慣は、ギター演奏やランニングなど、他の分野にも応用可能です。基礎練習に多くの時間を投じ、徐々に理解を深めていくことが、より高いレベルへの近道であると私は考えます。
そこで、私は基礎への回帰を選び、深い理解と応用能力の基盤を築くために時間を投資しています。このアプローチは、高い生産性を持つエンジニア共通の特徴であり、私もこの過程を通じて、その一員となるべく努力を続けています。